初めて蒔絵をした時の額です。
呂色漆に金蒔絵をしたものです。
図案は同じですが技法が違っています。
《研ぎ出し蒔絵》と《平蒔絵》
《研ぎ出し蒔絵》は、金粉を蒔いて乾いた後
全面に呂色を塗って研ぎだしたもので
《平蒔絵》は金粉を蒔いた上にだけ呂色漆を塗って研ぎだしています。
よく見かける金蒔絵は、2‐3号粉を使って
薄く粉固めをしあまり研がなくても仕上がるように
しているのですが
私は、ぼかしを使いたかったので8‐10号粉を使って
呂色で塗り固め時間をかけて研ぎだしています。
《平蒔絵》のほうもフクロウ全体を塗り固めているので
《研ぎ出し蒔絵》と同じくらい時間をかけています。
正倉院の宝物の漆器は有名ですが
漆は長く残っていくものです。
この額は30年位前に作ったものですが
少し手直しをしてギャラリーで展示することにしました。
この蒔絵が仕上がった後、色絵漆に蒔絵や螺鈿の加飾をした
額も作っています。
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